フッ素の切削加工(機械加工)とは
圧縮成型で押し固めたフッ素樹脂の素材を機械で切削することにより製品化していきます。
フッ素樹脂の素材(棒、スリーブ、板、管等)を工作機械で切削しますが、PTFEの性質を理解し、特性を考慮した
上で切削加工を実施する必要があります。
PTFEは熱可塑性樹脂であり、その融点は未焼成状態で約340℃、焼成された成形品で327℃です。
予備成形品を融点以上の温度に上げると、白色不透明の状態から半透明になります。この状態ではゴム状弾性体
であり、流動化しませんので、PTFEは射出成形できず、圧縮成形後、切削加工し、製品化しなければなりません。
→PTFEとは
切削加工の特徴
射出成形と比べ
て
・肉厚の不均一な製品が製作可能。
・金型を使用しない為、小ロットから対応可能。
・射出成形品よりも精密な製品が製作可能。
主な工作機械
・NC旋盤
素材を回転させて、刃物を固定し加工していきます。基本的には丸い形状の物を加工していきます。
外丸削り、突切り、ねじ切りなど様々な加工にご対応致します。.
・マシニングセンタ
素材を固定し、刃物を回転させ加工していきます。刃物を自由に動かせるので、様々な形状の物を加工することができます。
フライス削り、中ぐり、穴あけ、など多種類の加工を連続で行うことができます。
・複合加工機
複合加工機は「NC旋盤」と「マシニングセンタ」両方を兼ね備えている加工機です。
明興工業の加工技術
◆薄肉切削◆
機械切削で均一で精工な加工も可能です。 ダイヤフラム、ベローズなどの肉薄切削や難易度の高い切削も可能です。
ベローズ(断面図) ※20倍写真(厚さは0.8mm程度) |
ベローズ(断面図) ※10倍写真(厚さは0.4mm程度) |
ダイヤフラム ※10倍写真 |
ダイヤフラム(断面図) ※30倍写真(厚さは0.5mm程度) |
◆充填材入りPTFEの切削加工◆
充填材入りPTFEの切削加工も承ります。
刃物の交換タイミングをデータ化し、切れを一定に保つことによって製品の品質を維持しています。
→充填材入りPTFEの物性はこちら
Point 量産に対応可能 |
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自動NC旋盤を備えており、PTFE切削加工品の
量産に対応しております。 |
Point 徹底した品質管理 |
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扱いが難しいフッ素樹脂の許容誤差はJIS規格で0.1mmに設定されています。 →品質管理体制の情報はこちら |
主な加工品
ベローズ、バルブ、ダイヤフラム、パッキンなど
切削加工から射出成形へ
射出成形を検討されている場合も、形状確認のために切削加工で立ち上げることが可能です。 切削加工と射出成形の使い分けでコストを削減致します。